Tagrid の使い方
Tagrid は、オーディオファイルのタグ(曲名・アーティスト名・アルバム名など)をまとめて編集する macOS 用のアプリです。表計算ソフトのような画面で一覧し、何十曲でも一度に直せます。
対応している形式は MP3 / M4A / M4B / FLAC / Ogg / Opus / WAV / AIFF です。
使いはじめる
- ファイルを追加する ウィンドウにドラッグ&ドロップするか、左上の「追加」ボタンから選びます。フォルダごと入れても構いません。中にある対応ファイルを拾います。
- 編集する セルをダブルクリックまたは Return で編集できます。セルを選んでそのまま文字を打ち始めても、同じように編集が始まります(打った文字で置き換わります)。
- 保存する 「保存」ボタン、または ⌘S。保存するまでファイルは変わりません。
編集したセルはオレンジ色になります。保存すると色が消えます。
まとめて編集する
Tagrid の本領はこれです。
範囲を選ぶ
- ドラッグ
- Shift + クリック(選択を広げる)
- Shift + 矢印キー
- ⌘A で全体
同じ値をまとめて入れる
値を 1 つコピー(⌘C)して、範囲を選んで貼り付ける(⌘V)と、選んだセルすべてが同じ値になります。
アルバム名やアルバムアーティストを揃えるときに便利です。
表計算ソフトから流し込む
Excel や Numbers で範囲をコピーして貼り付けると、表の形のまま入ります。選択範囲の左上が起点です。曲順とタイトルの一覧を先に作っておいて、まとめて流し込むことができます。
逆に、Tagrid で選んだ範囲を ⌘C でコピーして、表計算ソフトに貼ることもできます。
空にする
範囲を選んで Delete。
取り消す
⌘Z。やり直しは ⇧⌘Z。貼り付けや一括入力も、まとめて 1 回で取り消せます。
キー操作の一覧
| したいこと | キー |
|---|---|
| セルを移動する | 矢印キー / Tab(⇧Tab で逆) |
| 編集を始める | Return、または文字を打つ(アートワークは Return で編集の窓が開く) |
| 編集を確定して 1 つ下へ | Return |
| 編集をやめる | Esc |
| 選択を広げる | Shift + 矢印キー |
| 全体を選ぶ | ⌘A |
| コピー / 貼り付け | ⌘C / ⌘V |
| 選んだセルを空にする | Delete |
| 取り消す / やり直す | ⌘Z / ⇧⌘Z |
| 保存する | ⌘S |
画面の使い方
- 列を並べ替える— 見出しをドラッグします。
- 列の幅を変える— 見出しの境目をドラッグします。境目をダブルクリックすると自動的に最適な幅になります。
- 曲を並べ替える— 見出しをクリックします。もう一度クリックすると逆順になります。
- 表示する列を選ぶ— 右上の「列」ボタン、またはメニューの 表示 > 列。
ファイル名とファイルパスの列は参考用でタグではないため編集できません(灰色で表示されます)。
数値の列(トラック番号・トラック数・ディスク番号・ディスク数・BPM・年)は桁が読みやすいように右揃えで表示されます。
アートワーク
アートワークのセルをダブルクリックすると小さな窓が開き、置き換え・書き出し・削除ができます。セルを選んで Return を押しても同じ窓が開きます。
窓を開かずに扱うこともできます。
- 貼り付ける— アートワークのセルを選んで、画像をコピーした状態で ⌘V。選んだ行すべてにまとめて設定されます。
- コピーする— アートワークのセルを選んで ⌘C。他のアプリに貼り付けられます。
- 消す— アートワークのセルを選んで Delete。文字のセルと同じです。
対応している画像形式は JPEG と PNG です。
Tagrid が自動でやること
知らないと「勝手に変わった」と感じる動きについて説明します。
読み込んだときにタグを補う
空のタグだけを、ファイル名とフォルダ名から埋めます。もともと値が入っている項目には触りません。
| 項目 | 何から埋めるか |
|---|---|
| タイトル | 拡張子を除いたファイル名。先頭が「数字 + 区切り」ならその部分を落とします |
| トラック番号 | 上記で落とした先頭の数字 |
| アルバム | 入っているフォルダの名前 |
| トラック数 | 同じアルバム名のファイルが読み込まれている数 |
区切りとして扱うのは . - _ と空白です。
たとえば Best フォルダの 03 - Spring Song.mp3 を読み込むと、タイトル「Spring Song」、トラック番号「3」、アルバム「Best」になります。
いくつか気をつける点があります。
- 数字の後ろに区切りがないと落としません。
03SpringSong.mp3はタイトルが「03SpringSong」のままで、トラック番号は空です。 - 年から始まるファイル名にご注意ください。
2019 Memories.mp3はトラック番号が「2019」になります。
この補完が邪魔なときは、設定でオフにできます(設定 > 読み込み)。
保存するときに数値を整える
- 先頭のゼロは落ちます(
01→1)。M4A は規格上トラック番号を整数で持つため、形式によって01が残ったり消えたりするのを防いでいます。 - BPM は数字だけになります(
137 BPM→137)。BPM は規格上「整数」で、 M4A は整数しか持てません。 - 年は 4 桁だけ扱います。ファイルに
2019-05-01と入っていても2019として表示します。年のセルを編集して保存すると 4 桁だけが書かれ、月日は失われます(年を編集しなかったファイルの月日はそのまま残ります)。 - 同じ欄を 2 つ以上持つファイルは、1 つ目だけを表示します。FLAC・Ogg・ID3v2.4 の MP3 は「アーティスト」のような欄そのものを複数持てます。Tagrid が表示・編集できるのはその 1 つ目だけで、そのセルを編集して保存すると、欄は入力した 1 つだけになります。編集しなければ、2 つ目以降もそのまま残ります。1 つの欄に
A / Bのように区切り文字で複数人を書くのはこの話とは別で、ふつうの 1 つの値としてそのまま扱います。
安全に保存する
Tagrid はファイルをその場で書き換えません。コピーに書いてから中身を入れ替えます。これは書き換えが途中で失敗しても元のファイルが壊れないようにするためです。
うまくいかないとき
ファイルをドロップしても追加されません
対応していない形式かもしれません。対応形式はこのページの冒頭にあります。
保存に失敗します
アラートに原因が 1 行で表示されます。多いのは「ファイルがロックされています」「読み取り専用です」「移動・名前変更・削除されています」です。ロックは Finder の情報ウィンドウ(⌘I)で外せます。
「権限がなくなっています」と出ます
macOS の安全のしくみ(サンドボックス)により、Tagrid が触れるのはあなたが開いたファイルだけです。ファイルを追加し直すと、また保存できるようになります。